器の種類

器は、土の種類と焼成温度によって土ものと呼ばれる「陶器」と、石ものと呼ばれる「磁器」の2種類に大きく分けられます。種類によって扱い方に違いがあるため、性質や見分け方を知っておくと便利です。
 

 陶 器 

 

●原料 / 陶土(粘土)

●焼成温度 / 1100〜1300℃

●見た目 / 全体的に土の色があり、比較的厚みがあってぽってりやわらかい感じ

●指ではじいた時の音 / 鈍い音

●高台の裏の色 / 白でなく原材料となる陶土の色

●特徴 / 素地の密度が粗い為、強度は弱く、目に見えない小さな穴が無数にあるので、吸水性に優れています。また、素地の組織が不均一な為、一つ一つの表情が異なり、温かみのある風合いに仕上がっています。釉薬をかけずにそのまま焼いたものを、「焼締」といいます。
 

 磁 器 

 

●原料 / 陶石(石の粉末)

●焼成温度 / 1300〜1400℃

●見た目 / 透明感があるような白で、比較的薄くてすっきりかたい感じ

●指ではじいた時の音 / 高い音

●高台の裏の色 / 白

●特徴 / 高温で焼くことにより、生地が硬く焼き締まるので強度があり、素地も緻密な為、吸水性はありません。手入れも特になく扱いが楽なので、業務用にも幅広く使用されています。陶土を混ぜた「半磁器」といわれる、陶器と磁器の性質を併せ持つものもあります。

 


器のサイズと呼び名

和食器のサイズはcmで表されるよりも、今も昔ながらの単位「寸」で表されますが、
馴染みがないと、〇寸と聞いてもイメージが湧きにくいですよね。

一尺の1/10が一寸ですので、一寸=約3cm  と覚えて、○寸に掛けてやるとcmで大きさがわかります。

深さのない平べったい器は平皿、深さのある器はと呼びます。
その中でもサイズによって呼び名は変わってきますので、以下を参考にしてみてください。

---------- 平皿 ----------
 
<豆皿>
・〜三寸皿(〜約9cm)・・・ひと口サイズの料理がのせられる大きさ。薬味や調味料入れに、箸置きと兼用に使っても。大皿の上に豆皿を重ねて使うのもステキです。

<小皿>
・四寸皿(約12cm)・・・冷奴やお漬物などに。和菓子などの小さなおやつをのせて。
・五寸皿(約15cm)・・・取り皿とも呼ばれる。 ケーキなどのせるのにもちょうどいい大きさ。

<中皿>
・六寸皿(約18cm)・・・食パン1枚をのせるのにちょうどいい大きさ。一人分のサラダなどの副菜にも。
・七寸皿(約21cm)・・・一人分のメイン皿にちょうどいい大きさ。一品料理の盛り付けにも。

大皿>
・八寸皿(約24cm)・・・盛り皿とも呼ばれ、4人分のおかずを盛り付けられる大きさ。一人前のカレーやパスタなどの主食、ワンプレートにも。

<尺皿>
・一尺皿〜(=十寸、約30cm〜)・・・宴会料理や刺身盛りなどに使われる大人数用の大きさ。

---------- 鉢 ----------
<小鉢>
(12cm前後)・・・一人分の副菜などをいれるのにちょうどいい大きさ。鍋の取り皿など汁気のあるものに。

<中鉢>
(15cm前後)・・・二人分のおかずなど盛り付けられる大きさ。一人分のスープや丼ものなどにも。

<大鉢>
(22cm前後)・・・四人分のおかずなど盛り付けられる大きさ。一人分の汁気のある麺類などにも。